世界幸福度ランキングでも常に上位をキープしているデンマーク。
どんな国なのか、またどのようにデザインやインテリアが発展してきたのでしょうか。詳しく解説していきます。
デンマーク概要
人口 約581万人(2019年デンマーク統計局)(兵庫県とほぼ同じ)
首都 コペンハーゲン
言語 デンマーク語
宗教 福音ルーテル派(国教)
主要産業 流通・小売り、医薬品、畜産・農業、運輸、エネルギー
デンマーク王国|外務省
「福祉先進国」としても有名で、消費税率は25%。物価は日本の約2倍。一方で、医療費や教育費が無料など福祉サービスは充実しています。街はキレイに整備されていて、地下鉄は全て無人運転。人々がスマートに暮らせる設計やデザインを街の至るところで感じることができます。
デンマークのデザインの特徴
本来の「デザイン」の意味を体現した物づくり
デザインというと、外見の色や形を指すことが多いように感じます。しかし、本来「デザイン」という言葉には「設計」という意味があります。モノやコトを作り出す土台に当たるのが設計だと思います。設計がうまくいくことで、生み出されるものも良いものになる。
デンマークは、そんな本来の意味での「デザイン」が広く定着した国だといえます。福祉の充実やスマートな街づくりは、その代表例といえるでしょう。名作家具が多数生まれたのも、デザイナー達が本来の「デザイン」を体現する努力をした結果です。
Hygge(ヒュッゲ)の精神
近年は日本でもよく耳にするようになった「ヒュッゲ」。この言葉が生まれたのもデンマークです。広い概念なので人によって解釈の仕方が微妙に異なりますが、「居心地の良い空間」や「心地よくくつろげる場」の意味で使われ、デンマーク人の心の持ち方を表しています。
デンマークを含む北欧は、冬は寒く、日照時間も短いです。そんな厳しい環境の中でも、家での暮らしを心地よいものにしたい。こうした想いが、デンマークのデザインの根底には根付いています。
数多くの名作家具
人々が暮らしやすいデザインを体現する。そうしたデンマークのデザイナーの想いから生まれたのが、数々の名作家具です。
ハンス J. ウェグナー、アルネ・ヤコブセン、フィン・ユールなどの家具デザイナーは、みなデンマーク出身です。シンプルで飽きがこない、機能的、ナチュラルな素材感。そんなデンマークの家具は、現在でも世界中で人気があります。
デンマークデザインの歴史や名品家具について詳しく知りたい方はこちらの本がおすすめ▼
流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史 なぜ北欧のデンマークから数々の名作が生まれたのか [ 多田羅 景太 ] 価格:2,970円 |
インテリアやデザインの実例
ここからは、デンマークの首都コペンハーゲンに訪れた際に見つけたインテリアやデザインの紹介をいたします。
HAY(ヘイ) 本店
ここ10年ほどで北欧インテリアショップの代表入りしたHAY本店の様子。
価格:44,000円 |
コペンハーゲンのマンションの一室
Royal Copenhagen(ロイヤルコペンハーゲン)本店
日本でも大人気食器ブランド「ロイヤルコペンハーゲン」の本店の様子です。
価格:20,520円 |
アルネ・ヤコブセンが設計した Radisson Collection Royal Hotel(ラディションコレクションホテル)
建築家でもあるアルネ・ヤコブセンが設計したホテルです。606号室は「アルネ・ヤコブセン・スイート」と名付けられ、竣工当時の脚質を再現した作りになっているそうです。
まとめ
日本人の憧れの北欧デンマーク。そんなデンマークのインテリアやデザインの特徴についてまとめました。
あなたのお家作りの参考になると嬉しいです。
参考文献
『流れがわかる!デンマークの家具デザイン史』多田羅景太作(2019)